教職大学院の学生2人が「STEAM教育手法を活用したエネルギー環境教育の学習指導案の総合討論会」にて最優秀賞と奨励賞を受賞
文部科学省の国際原子力人材育成イニシアティブ事業「STEAM教育手法を活用し、エネルギー・環境問題を基盤とした理系教員養成原子力人材育成」(代表:大矢恭久准教授・静岡大学)の主催する総合討論会において、教職大学院に在籍する遠藤福太朗さんの中学3年理科「発電所建設の住民説明会をしよう!」と題した学習指導案が、最優秀賞を受賞しました。また、肥山巧望さんの小学6年理科「電気と私たちのくらし」と題した学習指導案が、奨励賞を受賞しました。令和6年2月15日(木)、16日(金)に鹿児島大学で開催された総合討論会(ポスター発表)の後に表彰式が挙行されました。
遠藤さんの学習指導案やワークシートなどでは、私たちの生活に欠かすことのできないエネルギー問題として発電所の建設について興味関心を高め、お互いの意見交換を通して自分の考えや判断を確かにし、主体的に問題解決しようする態度を養おうとしています。電気エネルギーの消費者かつ地域住民や電力会社の立場での選択と行動を生徒に考えさせ、探求心を高める設定になっている点などが高く評価されました。
肥山さんの学習指導案では、小学6年で学ぶ発電の発展的な学習のひとつとして発電方法の種類とその仕組みや長所と短所を調べる活動を取り入れています。また、電気と自分たちの暮らしとの関わりについて、ジグソー法を活用して児童自身で問題を見いだすことができるように工夫をしています。
指導教員の福田善之教授(物理学)は「STEAM教育の視点を意識した指導案の作成に、二人は精力的に取り組んでいました。児童生徒自らが問題意識を持ち、課題解決につながるような授業の開発として、STEAM教育の研究に一緒に取り組みたい」と評価しています。また、中山慎也准教授(理科教育)は「小学校の教員をめざしている遠藤さんと肥山さんは、小学校で学習する内容だけでなく中学校理科のエネルギー領域の内容についても精査し、それぞれの指導案にSTEAM教育の特長を取り入れるように工夫していました。実際にこれらの指導案をもとに授業実践し、より質の高い教材の開発につなげてくれることを期待しています」と語っています。
東北地方唯一の国立教員養成単科大学として、STEAM教育の研究を附属学校や協力校等と協力しながら取り組みます。
国際原子力人材育成イニシアティブ事業についての詳細は、同事業のホームページ(https://jinzai-initiative.jp/index.html)をご覧ください。