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大学概要

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学長メッセージ

Message from the President

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平成29年度 学位記授与式 餞の言葉

ご卒業おめでとうございます。
みなさんが過ごされた学び舎にも、木々の芽吹きが感じられ、夢膨らむ季節となりました。 皆さんは、本日、めでたく、宮城教育大学の学部を、あるいは大学院の課程を修了され、学位記を授与されました。これまでの努力に対し敬意を表するとともに、心からお祝い申し上げます。

我々は今、日本の教育が大きく変わろうとする変革の時代にいます。第5期科学技術基本計画によれば、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させた、「ソサエテイ 5.0」の時代にいるといわれます。

教育界では、すでに学校教育に関わる法改正も行われ、地域との一層の連携や、チームとしての学校が求められ、昨年の3月には新学習指導要領が公表されました。知識や技能を高めるだけでなく、それをどう使うか、何に使うかが求められます。そして “教える”という時代から、子どもたちが“自ら学ぶ”ように導く時代になります。このような時代だからこそ、教育の役割が一層重要になります。そして、これらの教育の目標の達成には、優れた教師の力を無くしては、実現できません。これからは、教師の力量によって、子どもたちの能力の発達に、より大きな差の出る時代になるかも知れません。子どもたちにとって、教わる教師によって、運命が変わるようなことが決してあってはならないと考えます。
教師の道に進まれる方は、このことを肝に命じて、大学、あるいは大学院の卒業をもって学業の修了ではなく、生涯学び続けることが大切であることを認識してください。

そこで、教職の道を歩まれるみなさんに、お願いしたいことがあります。
その第一は、学校は、本来、子どもの命をまもるところであり、安心できる場所でなければなりません。
東日本大震災から7年が過ぎました。皆さんは、震災からの復興の槌音の中で、大学生活を送られましたが、目に見える復興の陰で、心に悲しみを抱え、学校に通えない子どもたちが数多くおります。これらの子どもたちに寄り添うことのできる教育者になってください。
児童・生徒に寄り添い、さらに、良きアドバイザー、優れたファシリテーターとなるために、常に、皆さん自身が視野を広く持ち、多様な価値観を理解することができるよう、常に学び続けていただきたいと思います。

第二は、感動する力、不思議だなと思う心、ワンダーの精神を子どもから、みなさんが学ぶことが大事ではないかと思います。この「不思議だなと思う心」は、個人差はあるものの、大人になるほど衰えてゆくものではないかと思うからです。
人と人との関わりの中でのリアルな経験、自然とのリアルな体験を通じて、子どもたちの豊かな感性を磨いてあげてください。

みなさんは最近、戦前に発行された吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」が話題になっていることをご存じでしょうか。この本の中で、中学2年の主人公であるコペル君に、おじさんの話したことは、
「肝心なことは、いつでも自分が本当に感じたことや、真実、心を動かされたことから出発して、その意味を考えていくことだと思う。常に自分の体験から出発して、正直に考えてゆけ、ということなんだ。本当に大切なことなんだよ。」
とコペル君に言っています。

子どもたちが、自分の持つ知識と、自分自身の感性豊かな体験から、自分なりの答えを出せるように、育てて欲しいと思います。

みなさんの中には、教師以外の道を歩まれる方もおられると思います。宮城教育大学で培った、深く教育に関わる能力は、さまざまな分野で活きるものと信じております。教育はいずれの社会にも基本です。本学で培った学びを、さまざまな分野で活用して下さることを期待しています。

大学院を修了されたみなさまは、これからの日本の学校教育をリードするミドルリーダーとして、大学院修了後も、常に自らを磨いてください。

みなさん、いずれの途に進まれるにしても、これからも、母校、宮城教育大学とのつながりを大切にしながら、本学で学んだことを活かし、自らに恥じない、一隅を照らすことのできる人になってください。

結びに、遥かなるみなさまの前途に心からのエールを送り、餞の言葉といたします。
   
   平成30年3月23日


国立大学法人 宮城教育大学長  見上 一幸





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